携帯業界出身FPが解説する新常識!家計を助けるスマホ選びの基礎知識

スマートフォンの月額料金は以前よりも安くなってきましたが、サービス提供会社やプランの選択肢が多くなった分、どれがよいかわからないという悩みがあります。高齢者のスマホへの変更需要も高まる中で、家族でそうすればよいか悩む事も増えていませんか?今回は携帯料金の見直しの際に知っておきたい各通信事業者の料金プランについて解説していきます。

「大手通信キャリア」と格安スマホ会社

携帯電話サービスを提供する会社は、大きく分けると自前で基地局(アンテナ)を立てている「大手通信キャリア」(MNO:Mobile Network Operator)と、キャリアから通信回線を借りてサービスを提供している格安スマホ会社(MVNO:Mobile Virtual Network Operator)に分けられます。

大手通信キャリアは長らくドコモ、au、ソフトバンクの3社体制でしたが、楽天モバイルが参入して現在は4社になっています。

総務省の調査によれば、格安スマホ会社は、大手通信キャリアから直接回線を借りる一次MVNOだけでも600社以上、一次MVNOから借りる二次MVNOも含めると1,600社以上あります。

スマホの料金は上限となるデータ使用量に応じた月額料金に、毎月の通話料金をプラスして支払うのが一般的で(機種代を除く)、5分以内、10分以内の通話やすべての通話がかけ放題になるオプションも多くの会社で利用できます。

自宅にWi-Fiがある人や、それほどネットを使わない人であればデータ使用量の上限設定は月3GBまでで足りる方が多いです。

以下、データ使用量が月3GB、通話オプションとして5分以内かけ放題をつけたときの税込額を月額料金として説明します。(家族割りなどの割引は考慮していません。)

大手通信キャリアの通常プラン

ドコモ、au、ソフトバンク3社の通常プランは5,000~6,000円前後です。

スマホ料金の見直しを検討する際には、ここからどれだけ下げられるかを考えていく人も多いでしょう。

楽天モバイルも4社目のキャリアとしてサービスを提供しており、基本料金は毎月のデータ使用量によって決まります。

0GB~3GBまでで1,078円です。

インターネット通信経由での通話専用のアプリを利用すると、基本の通話料は無料となるサービスを提供しているなど、キャリアの通常プランとしては先行の3社より大幅に安くなっています。

(※)2022年7月1日からは現行の新料金プランへの変更により、有名だった1GB以下の月額基本料金無料がキャンペーンのみとなり廃止となりました。

ただし、3社の携帯電話の普及期と同じように基地局(アンテナ)を増やしているところなので、地下など場所によってはつながりにくいことがあります。基地局がない地域ではパートナー回線(au回線)が利用できるものの、データ使用量に上限があります。よく通話する人や仕事でも利用する人は慎重に検討した方がよいでしょう。

大手通信キャリアの格安プラン

菅前首相が携帯電話料金の引き下げを政策として掲げたことに対応し、キャリアが出した格安プランがあります。ドコモの「ahamo」とauの「povo」です。

ahamoは料金プランが一つだけとシンプルで、データ使用量20GBまで、5分以内通話かけ放題で2,970円です。

povoは逆に月額料金がなく、必要なサービスを各自が選んでいくスタイルで、30日間3GB使用は990円、5分かけ放題は550円で計1,540円となります。

いずれもキャリア回線を正規プランより安く使うことができます。

なお、格安プランはオンライン申込専用なので、街のショップで基本的には無料で申し込みや質問はできません。

また、キャリアメール(docomo.ne.jpやezweb.ne.jpで終わるメール)を使うこともできません(既存のドコモ、auのキャリアメールを有料で持ち運びすることは可能)。プランを検討する際には、注意が必要です。

大手通信キャリアのサブブランド

キャリアが別ブランド(サブブランド)として運営しているサービスもあります。

auが展開するUQモバイル、ソフトバンクが展開するワイモバイルです。

これらのサブブランドであれば、10分かけ放題をつけても月額3,000円以下で利用できます。

独自に、あるいは正規ブランドと共同で実店舗も展開しているので、店頭で相談後に申し込むことや、使用開始後に不明な点を聞くこともできます。

キャリアメールも使用可(UQモバイルは有料)で、キャリアと後述する格安スマホの長所を合わせたような面があります。

また、格安スマホとしてスタートしたLINEモバイルも、LINEがソフトバンク傘下になったことから現在ではソフトバンク回線を使用するLINEMO(ラインモ)となり、サブブランドの1つとなっています。

料金は格安スマホ時代同様1,500円程度となっていますが、申込はオンライン専用で端末の販売もない点は注意が必要です。

格安スマホ(MVNO)

格安スマホ会社の利用者は増加傾向にあり、シェアは10%を超えています。

主なブランドとしては、IIJmio、OCNモバイルone、mineo、BIGLOBEモバイルなどがあります。

メリットは何と言っても料金の安さにあり、基本料金が3GBで1,000円未満、5分や10分の通話オプションをつけても1,500~2,000円程度で利用できる会社がいくつもあります。

毎月のスマホ代がキャリアの正規プランの3分の1程度になるため、安さ重視の人には採用候補となるでしょう。

ただし、デメリットもいくつかあります。

例えば、申込みはオンライン限定が多く、店舗があってもキャリアに比べると非常に少ないことが挙げられます。

非対面手続きのため、端末の故障やトラブル・手続きに即時対応が出来ず、時間がかかるケースもあるようです。

また、購入できる端末の種類が少なく、スペックが劣る機種しか扱いがない場合もあります。

キャリアメールは使えず、LINEのID検索もほとんどの会社で使えません。

また、利用する会社にもよりますが、時間帯によってデータ通信の速度が遅くなることもあります。

毎月固定的にかかるスマホの費用は、1度手続きをして安いプランに入り直せば、節約効果が継続するため、家計見直しの際には検討しやすい項目でしょう。

一方で、前述したような店舗の少なさをはじめとするデメリットも考慮すべき対象になります。

わらしべFP事務所では、それぞれのサービスの特徴を知ったうえでお客様のニーズに合った提案と、実際の申し込みや設定のサポートをするサービスを提供しています。購入後のトラブル対応や通信事業者とのやり取りに対するアドバイスなども可能な範囲で対応させていただきます。まずは無料事前相談から、ぜひご利用ください。

お問い合わせ – わらしべFP事務所 (warasibe-fp.com)