WebCMなど広告が盛んな、音楽や動画配信の「定額使い放題」などでおなじみのサブスクリプションサービス。「サブスク」と言われるサービスはコロナ禍による外出自粛などで普及が一気に進みました。 それに伴い解約に関わるトラブルも浮上しています。法整備も進められていますが、改めてサブスクリプションの注意点についてポイントをチェック。 |
使わなくなったのに「解約できない」トラブル、苦情が増加中
サブスクリプション(subscription)は略称の「サブスク」として言葉の認知度も上がり、私たちの生活になじんできました。
改めて、サブスクリプション(以下、サブスク)についておさらいします。
代表的サービスでは月額定額制の動画配信サービスや音楽配信サービスがあります。
スマートフォンのMNP値引きが活況だった時期には頻繁に、多くのサブスク加入を値引き条件とした内容も非常に多かったので、忘れてしまったまま加入と支払いが続いているなんてこともあるかもしれません。この記事を見たタイミングで今日から早速見直ししてみましょう。
1つのサービスを例に挙げるとこれくらいの費用が発生します。
私も加入しているABEMAプレミアムでは、月額料金は960円(税込)で、初回は2週間の無料期間が利用できます。
1年で11,520円なので、しっかり活用していると非常にコスパが良いサービスだと感じています。
配信している動画は3万本以上で、月額料金を支払えば対象の動画が見放題になりますが、対象外の動画は別途追加支払いが必要です。
ほかにも、様々なサブスクサービスが登場して活況を呈しています。
どんなサービスも活用している場合は費用についても無駄にはなりませんが、全く利用しなくなったとすると大変な金額になります。
一方で、サブスクに関するトラブルや苦情も増えています。
国民生活センターによると、全国の消費生活センターには2021年度以降、サブスクに関する相談が毎月500 件程度寄せられているようです。
「動画配信サービスの解約を忘れ、利用していないにもかかわらず代金を請求された」、「通販サイトの有料会員に登録したメールアドレスがわからず、解約できない」、「1週間の無料体験のためにダイエットトレーニングアプリをダウンロードした後、退会したと思っていたら自動更新され、クレジットカードから引き落としされていた」など、解約に関する内容の相談が目立ちます。
消費者庁発出のガイドラインでわかる問題表示の例
消費者庁のHPでは「通信販売の申込み段階における表示についてのガイドライン」を公表しています。
このガイドラインでは最終確認画面で定期契約とわかるよう支払金額や契約期間、有料に切り替わる時期、解約方法など所定事項の明記などを、画面例を挙げながら示しています。
「いつでも解約可能と強調しておきながら、実際には解約方法を特定の手段に限定していたり、解約料が発生したりするなど、条件等が付いているにもかかわらず、具体的な解約条件等について『いつでも解約可能』等の文字から離れた箇所に、それと比較して小さな文字で表示しており、明瞭に表示していないもの」など、違反の恐れのある表示例とそのポイントが挙げられています。
改正特商法では、消費者を誤認させるような表示は禁止されており、事業者が消費者に誤認を与える表示を行ったり、表示しなかった場合、消費者は取消権を行使できることになります。
これは利用者側もぜひ知っておきたい点です。
日本ではサブスクに関する法整備が第一歩を踏み出しましたが、利用者としてもトラブルにならないよう、引き続き自衛策が必要です。以下が対策として考えられます。
<契約時>
「契約条件」をよく確認する
「簡単に解約できるか」を確認する
トラブル時の事業者の連絡先を確認する
いつまで無料期間か、自動更新かを確認する
申し込み最終確認画面のスクリーンショットを撮っておく
<利用中>
利用中のサブスクをリスト化する
利用中のサブスクの利用状況を定期的に確認する
いつまで無料期間かを定期的に確認する
クレジットカード等決済手段の明細を毎月確認する(PC・ガラケーで加入のサービスはこちらしか確認が出来ない場合があります)
実際に解約する方法は、スマートフォンからの契約の場合、iPhoneでは「設定」→「サブスクリプション」、Androidでは「Playストア」→「定期購入」をタップ、契約のアプリを通じて解約する、というのが一般的な流れです。
PC・ガラケーから契約の場合はブラウザーから各サービスの公式サイトにログインして解約手続きを行います。
注意したいのは、締め切り日のタイミングです。
例えば実際の締め切りは月末最終日の14時59分で、15時~23時59分はメンテナンスのため解約不可、というサービスもあります。
「ギリギリまで使って解約」と思っていたら、時間を過ぎていて解約できず、翌月分も1カ月まるまる支払うことになりかねません。
念のため解約締め切りのタイミングは日付だけでなく時間も確認が必要な旨を注意しましょう。
解約方法がわからない場合、一般的には「〇〇(サブスク名) 解約」でインターネット検索してその方法を検索するのが早道です。
わらしべFP事務所では、通信費のアドバイスと見直し実行のサポートを行うサービスを提供しています。その際、サブスクの利用状況把握や不要サービスの廃止手続きもサポートします。心配事が1点でもあればまずは無料事前相談から、ぜひご利用ください。専門的な内容や許認可が必要な業務内容に関しては信頼できる専門家の紹介を行っています。